同じツナでも、つくり方が違う。いなばが「冷凍一本物」から仕上げる理由

いなばのツナづくり

ツナのおいしさは、
見えない工程で決まる。

ツナ缶を開けたとき、フレークの一片一片がしっかりしていて、まぐろらしい食感が感じられる。その違いは、使っている魚だけでなく、原料をどのような状態で仕入れ、どのように加工するかによっても生まれます。

ツナの加工方法には、大きく分けて「ラウンド原料を使う方法」と「ロイン原料を使う方法」があります。

いなばの「ライトツナ まぐろ油漬フレーク」では、冷凍された一本物のまぐろを原料として受け入れ、国内で一貫して加工しています。

今回は、ラウンド加工とロイン加工の違いを通して、いなばのツナづくりへのこだわりをご紹介します。

ラウンド加工とロイン加工は何が違う?

ROUND

一本の状態で受け入れる
「ラウンド加工」

「ラウンド」とは、魚を丸ごとの状態で扱うことを表す言葉です。

FAO(国際連合食糧農業機関)の資料でも、ラウンドは魚全体の状態を指し、比較的小型のまぐろなどは丸ごと冷凍される場合があると説明されています。※1

ラウンド原料を使う製法では、冷凍された一本物のまぐろを工場で解凍し、頭や内臓の除去、加熱、骨や皮などの除去、身の選別、缶への詰め込みまでを行います。

原料の状態から製品になるまで、一貫して品質を確認しながら加工できます。

LOIN

あらかじめ処理した身を使う
「ロイン加工」

「ロイン」とは、まぐろから皮、骨、血合いなどを取り除き、缶詰などへ加工しやすい状態にした身のことです。

FAOの資料では、缶詰用のロインについて、まぐろを切り分け、皮や骨を取り除き、加熱処理した、包装できる状態の身と説明されています。※1

一般的な冷凍ロイン原料では、最初の加工地でロインにしたあと、再び冷凍して別の缶詰工場へ運び、そこで解凍して製品化する場合があります。

缶詰工場での作業を効率化しやすい一方、流通方法によっては冷凍と解凍を複数回経験します。

冷凍一本物から、国内で一貫生産

いなばの「ライトツナ まぐろ油漬フレーク」では、冷凍された一本物の生まぐろを原料として使用しています。

まぐろの加工をすべて国内で行い、一本物の状態からツナ缶になるまでを一貫して管理しているのが特徴です。※2

01原料冷凍一本物のまぐろ
02解凍解凍は一度のみ
03下処理頭・内臓の除去
04蒸煮クッカーで加熱
05放冷加熱した身を冷却
06選別身削り・クリーニング
07詰め込み内容量を確認
08仕上げ殺菌・洗浄・箱詰め

ポイントは「解凍が一度だけ」

まぐろ本来のおいしさと食感を守るために

解凍は1度のみ。

いなばの公式サイトでも、この製法の大切なポイントとして紹介されています。※2

魚を凍結し、解凍してから再び凍結すると、身の中の水分やたんぱく質の状態が変化する可能性があります。

FAOも、いったん凍結した魚を解凍して再凍結する「二重凍結」では、最初の凍結に加えて、さらに品質の変化が起こり得ると説明しています。※3

冷凍やロイン加工そのものが悪いわけではありません。しかし、冷凍・解凍の回数をできるだけ少なくすることは、まぐろの組織や食感を守るうえで大切な考え方です。

フレーク一片一片が、しっかりした食感へ

冷凍一本物のまぐろを国内工場で一度だけ解凍し、そのまま蒸煮、身削り、選別、詰め込みまで行う。

この工程によって、再冷凍による身への負担を抑え、まぐろ本来のおいしさや食感を保ちやすくなります。

必要以上に身が細かく崩れるのを抑えられるため、ツナを開けたときにも、フレーク一片一片の存在感を感じられる仕上がりにつながります。

あらほぐし仕上げで、
フレーク感しっかり。

いなば食品公式サイト※2

サラダにのせたとき、パスタや炒め物に加えたとき、パンにはさんだとき。料理の中でもツナの粒感が残りやすく、まぐろらしい食べ応えを楽しめることが魅力です。

見えないところに手間をかける、いなばのツナづくり

完成したツナ缶からは、原料のまぐろがどのような状態で工場へ届き、何回解凍され、どこで加工されたのかまでは見えません。

けれども、その見えない工程が、ツナの食感やおいしさを支えています。

加工しやすい状態の身を仕入れるのではなく、冷凍された一本物のまぐろを受け入れ、頭や内臓の除去から身の選別、缶への詰め込みまでを国内で一貫して行う。

さらに、解凍を一度だけに抑え、まぐろ本来の食感をできるだけ守る。

いなばのツナ缶には、フレーク一片一片の食感を大切にする、原料段階からの工夫が詰まっています。

まとめ

ラウンド加工とロイン加工の大きな違いは、缶詰工場が一本物のまぐろから加工するのか、あらかじめ処理されたロインを使うのかという点にあります。

いなばの「ライトツナ まぐろ油漬フレーク」は、冷凍一本物のまぐろを使い、国内で一貫して加工。解凍を一度だけにすることで、まぐろ本来のおいしさや食感を守っています。

普段何気なく開けているツナ缶。その一片一片がしっかりしている背景には、原料の状態からこだわる、いなばならではのツナづくりがあります。

参考資料・根拠

  1. FAO. Recent Developments in the Tuna Industry: Stocks, Fisheries, Management, Processing, Trade and Markets. 資料を見る
  2. いなば食品株式会社「ライトツナ まぐろ油漬フレーク―製造へのこだわり」 公式ページを見る
  3. FAO. Freezing and Refrigerated Storage in Fisheries―Double Freezing. 資料を見る
  4. Lan W, Sun Y, Xiao L, Mei J, Xie J. Effects of Freeze-Thaw Cycles on Texture Properties and Protein Properties in Big-Eye Tuna. Food Science. 2021;42(7):240–246. 論文情報を見る